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December 2017

December 21, 2017

とどのつまりって……出世魚のことなんだが……

先日、友人との会話で「とどのつまり」という言葉を聞いた。

彼は、「つまるところ」という意味合いで「とどのつまり」という言葉を使ったようだ。
用法としては間違ってないのだが、「とど」というのが、「鰡(ぼら)」という魚の別名ということを知る人は意外に少ないようだ。

そう、日本三大珍味の一つ、からすみの親である。


イナ、スバシリ、鰡(ぼら)、そして「とど」というように、大きさによって名前が変わる出世魚である。(なんともユーモラスな顔も、愛情がわく理由の一つである)

おめでたい魚でもあり、鯛と間違えるほどの白身の美味な魚なのだが、東日本ではあまりありがたがられないようだ。

何をかくそう、鰡(ぼら)は、私の大好物の魚の一つであり、これを肴に、この寒い時期に日本酒を傾けるのが至福の時である。

「何言ってんの。松沢ちゃん、東京湾の鰡なんて食えたもんじゃないよ。特に夏場ね。野良猫だって嫌がってまたいでいくんだから」

はて? 私が育った玄界灘で釣れた鰡は、なんとも脂が上品な白身の魚で、刺し身によし、ちり鍋によしという上品な魚であったのだが?

実際、東京湾で釣れた鰡を見せてもらって、彼らの言い分がよく分かった。
なるほど、おそろしく生臭くて食えたものではない。

鰡は、海底の砂や泥をそのまま飲み込んで餌だけを濃しとるらしく、汚染された地域では石油やヘドロなどの汚染物質が身体に回って、独特の臭いを出すらしい。

そういえば、小型の魚を補食する鱸(すずき)の中にも、石油くさいにおいがするものがいる。

なるほど、これならば、東京で鰡の妙味で酒を楽しむのは無理かとあきらめていたら、池袋にある坐唯杏さんで、いい鰡が入った時だけ出してもらえるのを知った。

その時のレポート記事をリクルートのメシ通で書いたので、読んでいただければうれしい。

記事の中でも書いてますが、同店は鳴門から仕入れていて、臭味はまったくなし。
一言でいうなら、鯛の食感・ヒラメの旨味 
これで日本酒を傾けるともうたまりません。

「とどのつまり」にあやかって、私ももっと文章の味が濃くなって、「とどのつまり」と言えるほど円熟した文章になることを夢見て
今夜も、ごちそうさまでした。

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