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August 06, 2015

広島原爆忌 加害と被害の歴史を越え不穏な今の時代が変わることを祈る

今年の広島原爆忌は、静かな暑い日を迎えました。

僕が住む関東地方は、いつもの年のよりも暑く、蝉がにぎやかに鳴く夏らしい一日です。

朝食をとり、こまごまとした用事をすませ、生活の糧を得るために働く準備をしながら、このブログを書いています。いつもの朝と何ら変わりありません。

70年前のこの日のこの時間を、広島で過ごしていた人たちの大多数も、たぶん僕と似たような時間を過ごしていたのでしょう。

その人たちが、8時15分17秒を境に、どのような時間をたどることになったのでしょうか。

多くの資料を目にし、その現実に直面した多くの方から生々しい体験をうかがってきましたが、その全てを知りえることはできないにしても、いかに凄惨な出来事が起きてしまったのか知ることができるように思います。

僕が生まれる23年前に、戦争は既に終わっていて、原爆のことも過去の歴史として扱われるようになっていました。

僕自身、テレビを見たり、出始めのテレビゲームで遊びながら育った世代です。
おそらく、今のお子さんとさほど変わらない中で育ったのではないでしょうか。

ただ、今と違っていたのは、すでに歴史のこととして扱われ始めていた戦争や原爆について、身をもって経験した方が周囲にたくさんいたことだと思います。

そのころ僕はまだ子供でしたから、原爆や戦争をリアルタイムに経験した方たちの、怒りが入り混じる戦争の事実を伝える声を、ただ恐ろしい事実としてしか捉えることができませんでした。

ですが、今思い起こしてみると、多くの方が伝えようとしていたのは、戦争の恐ろしさだけではなく、戦争はいつの時代も自分の身の回りに存在する脅威だということではないでしょうか。

皮肉にも安保法案が衆議院を通過し、70年前の戦争を選んだ時代に逆行しようとしているのではないかという意見が日増しに強くなっています。

そのこともあってか、国家や世代を超えて、書くの悲劇を繰り返さないことを願う声が多く聞かれるようになった気がします。

残念ですが、その声は、多くの人が願うことでありながら、当たり前のこととして、この世界全体に浸透するまでには至っていません。

70年前の今日、広島で起きた出来事を
日本だけでなく、世界中の人たちが教訓としたはずなのに
今も戦争は途絶えることなく、世界の各地で続いています。

幸いという表現が適切かどうかはわかりませんが
核兵器に至っては、70年間、実戦で使用されてはいません。

しかしながら、冷戦の終結後、多くの国が自らの安全保障の名目で
核兵器の開発を進めています。また、経済問題の悪化や政情不安から
戦争や核の脅威が広がっているのも事実です。

こうやって安全に暮らしている私たちも、他国の人たちも
対岸の火事ではなく、偶発的に起こる他国の紛争に巻き込まれて
核の脅威にさらされる危険があるのが現実です。

70年前、核の脅威を世界で唯一自らの身体に刻んだ
私たちの国は、世界に向けて発信すべきことが
あるのではないでしょうか。

そして、何より
平和を享受している私たちが、
過去の歴史に関心を持ち、戦争という外交方法を選んだ際に起きた

様々なことを知ることも
大事なのではないかと思います。

そのためには、70年前に起きたヒロシマ・ナガサキでの事実を
世界中に伝えるだけでなく、
加害と被害の歴史を越えて、あのような時代を二度と繰り返さないために、
一人でも多くの人に伝え、皆が意見を持ち寄り、
最良の方法を模索する時代を作り出す必要があると思います。

私たち一人一人は、非常に小さな力しか持っていません。
特に今の世相なら、自分自身や、家族や、大事な人を守ることが精一杯だというのが
現実だと思います。

ですが、意見は述べることはできるはずです。
自分以外の人が安全に幸福に暮らせる世界を実現してほしいという願いや
自分なりの具体的な意見を述べることはできるはずです。

その意見も、多数集まれば、必ず意見は変わります。
全ての人が安全に平和に暮らせる未来に近づくのではないか、と思います。

当たり前のことが当たり前でなかった今までの世界を変えるための
勇気をぜひ持ってください。

そのことが、そう遠くない未来に実現するように、今朝は静かに祈りたいと思います。

広島の原爆で亡くなられた全ての方に、慎んでご冥福をお祈りいたします。

また、あの過去の事実が風化せず、私たちの国日本だけでなく、かつての交戦国であったアメリカや、連合国、周辺諸国、そして世界中の全ての国の人たちが安全に未来を過ごせる礎となることを、心から願いたいと思います。

2015 8.6 松沢直樹

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