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December 2006

December 31, 2006

本年の総括

大袈裟ではありますが、一応締めですので
本年の総括と新年の抱負を


■私生活をひきしめませう
一昨年から、両親が次々と他界したり、その関係で福岡と往復したり、仕事に忙殺されるあまり、完全にペースが壊れましたなあ。
いいお医者さんにかかって、心を落ち着けるお薬をうまく処方してもらったおかげで、回復しつつありますが、なんだかんだで心と体が空回りしている状態の一年でした。

かなりしんどい時もありましたが、切り抜ける方法もそれなりに身につけてきましたので、前向きに考えて、よいリズムを作っていきたいですね。
アントニオ猪木さんじゃないけど、ほんと「元気があれば何でもできる」と思うもの

■連載を獲得すべし!

仕事面も偏りが多かったですなあ。
単行本は合計21冊書きましたが、9割がゴースト物とか政府刊行物とかウェブ物に終始しました。

その中でも得るものはありましたが、これをばねに、来年は自著を一冊でも多く出したいですな。

特に雑誌系がことごとく全滅で、連載が切られるわ(というか、休刊で自然消滅したものがほとんど)単発の企画も、出す企画出す企画ボツばっかりだったので、ここは一つビシバシ攻めたいと思います。

総じて良くわかったのは、少なくとも仕事に関しては、もうちょっとアグレッシブになっていいってことだね。


結局、自分の進行管理ミスから、クリスマスごろに出す予定だった絵本が伸びてしまったので、まずはここからきっちりいきたいと思います。

ぜひ、これを皮切りに、文芸系の単行本とか、料理系の本を出したいですね (あ、これをご覧の版元様、よろしかったらご連絡おまちしております)

さてさて、ようやく仕事も終わって、新年のカウントダウンを迎えるばかりですけど、少々飲みながら、来る年の計画を練りたいと思います。

みなさま、本年もありがとうございました。

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December 30, 2006

フセイン元大統領の処刑の是非

年の終わりの穏やかな雰囲気の中、なんなんだが、やっぱりピックアップしておこうと思う。

イラクの、フセイン元大統領が処刑されたそうな。
「それがどうした?」っていう方もいらっしゃる方がほとんどだと思うけど、昭和史に詳しい方なら、きなくさいにおいを感じるはず。

そ、戦後A級戦犯として連合国に処刑された東條英機首相をはじめとした方たちの法的制裁措置と、あまりにも酷似しているからだ。

住民の虐殺事件の控訴審で、死刑が確定していたということだが、本当に精細で法の理念に基づいた公正な裁判が行われたのだろうか。

フセイン大統領の独裁体制は知るところだが、少なくとも女性の国会議員や教育制度の普及は周辺諸国の中でも民主的に受け取れたし、アメリカや諸外国の映画の上映なども行われており、「独裁国家」といわれている割には、ありがちな思想や情報の統制は厳しく行われていなかったような気がする。

住民の虐殺事件については、いたましい事件であり、法的な制裁措置が望まれるが、果たしてその背後にあった事実ななんだったのか。その全てを洗い出すことが、イラクの真の民主化につながるのではないかと思う。

そういった意味で裁判の行方を眺めていたが、刑の確定も、また刑の確定から執行までも非常に早すぎるような気がする。本当に裁判で、全ての真実があきらかになったのかは疑問だ。

そもそも「人道に対する罪」とは何か? 
私は法律に疎いことを念頭に、以下の文を読んでいただきたい。
もし、フセイン元大統領の処刑が、イラクの国内法で裁かれたのであれば、その根拠法はなんだろう?
もしフセイン政権崩壊後に出来た国内法を根拠とするならば、事後法で裁かれたことになり、裁判自体の有効性はもちろん、検察側の主張の信憑性が薄くなるといわざるをえない。

「人道に対する罪」という名前からして、国際法を根拠としているようにも見えるが、生憎、国際法については、全く私はわからない。もし何らかの法規に反して処罰が行われるのであれば、その根拠法は何なのか。

そもそも、イラクに軍事攻撃を行った多国籍軍は、大量破壊兵器を隠し持っているということやテロ組織を支援していることを根拠に戦争を始めたが、どこにもそのような根拠は見出せなかった。

そればかりか、アメリカ国内から、イラクの大量破壊兵器の保持の事実がなかったことが公的なステートメントとして発表されている。

もし何らかの国際法を根拠に、フセイン大統領を「人道の罪」なる罪状で処刑するのであれば、同様に逮捕されるべき人物がいるはずだ。

東京都と同じ1000万人の人口があるバクダッドの民間人の居留区を爆撃し、あとあとまで被害が残る劣化ウラン弾などの放射性物質を撒き散らした人物は同様の刑に問われるべきだろう。

国際社会は、このような事実にどのようなアクションを起こすのか。そのことによって、新しい年の世界の動きは大きく変わるように思う。

それにしても大変なことになったものだ。
おそらく、イラク国内の対立(これについては、日本人としては容易に理解しがたい部分があるが、日本にとっても対岸の火事ではなく、重要な問題でもある)が激化する恐れもある。
周辺諸国の政情も安定していないが、これらの問題から、北朝鮮やロシアなどといった、極東の軍事緊張の問題に飛び火しないとも限らない。

予想通り六ヶ国協議も休止に終わったが、イラクのような紛争の序章とならないことを祈りたいね。

悲観的にはなりたくないが、脳天気でもいられないので、悩むところだけど、一般庶民としてはなす術がないのかもと思うと、気が滅入る話ではある。

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仕事納めは

12・31 20時ごろの予定

ちなみに仕事はじめは

1・1 00時より

自転車操業どころか、一輪車操業じゃねえ?(ブレーキがなくて止まったら倒れるって感じだし)かなりまずい状態だよねえ。うわーん!

とはいえ、やはり正月ですから、仕事といってもゆるゆる。
のんびりやろうかと思ってます。

今年もまだ40時間ほどありますが、振り返ってみると波の激しい一年でしたなあ。プライベートもお仕事も(とほほ)

プライベートでは、親の三回忌とか、心も財布も凹むこと続出でしたが、いろんな人に助けられたり、心を和ませていただいた一年でした。

あとはその中で出会った人から、料理関係の諸々の仕事をいただいたのが、なんだかんだで、心とお財布のリハビリになったよなあ。

「食べる」という行為って、人間の生活の基本的なことの一つやけん、いろんな意味でパワーをもらえるんやろね。きっと。

早々に忘れたいことも山ほどありますが、時間の波が洗い流してくれるのを待ちましょう。これも今年身につけた一つの知恵であります。

お仕事面では、これまた波が大きく反省点が山ほど。

雑誌系の連載や単発企画がページとれず、ほぼ全滅(アーメン)

雑誌系のお仕事は、とほほな結果でした。連載をばっさばっさ切られるわ(というか休刊と同時に自動的に連載がなくなった雑誌がほとんどだったけど)企画を出せども出せども、とにかくページが取れなんだ。

考えてみたら、書かせていただいた雑誌って、ほとんどが部数減か、休刊してるけど、俺ってそんなヤバイこと書いてるのか?

このあたりは、正月に企画会議(一人飲みともいふ)を開いて、アイデアを練りませう。

ぜひとも、来年はサンダルとミュールの違いがわかるようになって、ファッション雑誌の連載を取りたいと思います。

編集者さんとかのつてはあまりないんだけど、男性向けの料理とか、食を楽しむ企画とか強いから、その方面に企画投げてみよっかな。

団塊の世代の方向けの雑誌とか、コア読者層が多いから、ここしばらく新刊がどんどん創刊されてるからね。

龍宮社出版さんのZ(ジー)なんて素敵。
55歳以上の方をターゲットにしたメンズファッション雑誌ですが、個人的にはツボです。
ジョー・ザビヌルが表紙ってのもヤラレました。

「人生最後のメンズファッション雑誌」ってコピーもインパクト抜群

この世代の読者層を狙う企画ってのがいけるんじゃないかな。世代的に、活字に親しんでいらっしゃる世代だし。よおおっし、正月は企画書書きだっ

さてさて雑誌系は惨憺たる結果でしたが、単行本とかウェブの原稿は結構書きましたね。

単行本は、全部で21冊書きました。ただし、単行本はゴーストが9割ですが

教科書とか実用書とか専門書とか、マニュアルとかを、とにかく書きまくりましたなあ。
一般の企業とか官公庁なんかからの依頼で、一切合切を仕切る感じだったので、原稿料の割には、きつい仕事が多かったですけど。
企画から校正まで、仕事を全部統括できたのは、すごくよかったですね。本作りの仕事をトータルに眺める機会がここ最近減ってましたから、いい勉強になりました。

オンライン小説COLORのウルトラメガヒット。これは金星でしたね。
企画物だし、自分の書き方とはずいぶん方向性が違うので、正直乗り気ではなかったのですけど、出版自体が、紙媒体から電子媒体に少しずつ移行する時代ですので、このヒットから学ぶものは大きかったと思います。

そして大金星は、子供向け小説「ぼくたちの空とポポの木」を無事に刊行できたことでしょうか。

こちらはダウンロードしてパソコン上で読める電子書籍ですが、健闘したと思います。

小泉純一郎前首相の8月15日の靖国神社参拝で高まった世論の影響で、おそらく相当部数を伸ばすと思われた講談社さんの「靖国の核心」とか、ベストセラー「生協の白石さん」故・中島らもさんの作品なんかを抜いて、拙著が、発売元の理想書店で週間ベストセラー1位になったのは、驚きました。

新聞メディアで一部取り上げてもらいましたが、ほとんど宣伝もせずに、これだけ本が売れるということは、極めて稀なことです。驕る気はありませんが、この作品が、多くの人に手に取っていただけるポテンシャルを持っているコンテンツなのでしょうね。有難いことです。

もちろん、北朝鮮のミサイル問題などで、核や国際社会の緊張が高まったことも、大きな素因だと思います。
いずれにせよ、戦争を経験された方や、昭和の時代に子供時代を過ごした僕の世代の人たちから、今を生きる子供だちへのメッセージが随所に詰まっていますから、ぜひ手に取っていただきたいですね。多くの方に手に取っていただけるよう、引き続き頑張りたいと思います。

さてさて、そんなこんなで、ゆるゆるとお時間が新年カウントダウンに向かっていますが、まだまだ仕事。
今年は、年またぎで頑張ります。

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December 28, 2006

オンライン小説COLOR 第4章公開

ミュージシャンのReiji-Kとコラボして書いているオンライン小説「COLOR」の第4章を公開。

http://color-story.com/chapter04/index.html

↑音楽が流れます。ご注意を

初稿の五分の三くらい捨てることになった。OKが出たのを通読してみると、なんだか描写が薄くてスカスカした感じで書き足りない気がする。
普通に本として売り出そうとしたら、まずボツになるほど描写が薄いし、構成も緻密さに欠けてる部分があるんだけど、若い方に読んでもらって感想を聞くと、これでも文章量が多くて読みづらいのだそうな。

ネットで読む作品って、横書きが主体になるから、やっぱ、紙の本で読む小説と同じような感じで描写を濃くすると、読みづらいのかもね。

実際1000万単位のアクセスを獲得していて読者を獲得しているわけだし、エンターテイメント作品っていうのは、読んでもらってナンボですから、ここままずよしとしましょう。

あ、最初から読んでみたいという方はこちらから

オンライン小説COLOR

http://color-story.com/index.html

音楽が流れます。ご注意を↑

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December 24, 2006

ケーキ焼いてみた

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お世話になった教会でのご奉仕。
ケーキ焼いて、チキン揚げて、大忙し

材料は、ご寄付なので、コストを気にすることもなし。
美味しいものは好きだし、料理は考えすぎな毎日をリフレッシュできるんで、いい刺激になります。取材とかであちこちでかけたり寝不足が続いているので、まあ、きついはきついけど、楽しかったですね。

フレンチ、イタリアンのプロと並んでよく働きました。

洋菓子は専門ではないので、絞りがぐちゃぐちゃ(洋菓子職人は、まっすぐ均一に生クリームを搾り出すことができないといけない)

久々にやったら手が震えるし、プロの前では恥ずかしい限りでしたが、スポンジもちゃんとふわふわになったし、ホームメイドな感じが出ていい感じに仕上がりました。
(強いて言えば、苺に艶出しのゼラチン塗るの忘れたくらいでしょうか)

イタリア人シェフ曰く「オカンの味がするねえ」ってあーた、どんな味やねん。

料理屋のテンピを借りて、フル稼働。都合8個ケーキ焼きましたが、全部無くなりました。

せめて全体写真撮ろうと思ってたら、あらら、もう既に最後の一個の半分がなくなってた。子供さんが多かったからなあ。

とうとうオイラ、一切れも食べられなんだ。とはいえ、小さな子が、お友達をつれてきて、「あげる」っていって、半分こしてる姿を見られたのは、よかったかな。なんかほのぼの。

チキンも、手が回らなかったので、他の方にレシピを伝えて、中国酢に水あめを溶いたものとしょうがに漬け込んだチキンを前日から用意してもらいました。フライヤーを借りて、一気に揚げましたがよい感じでしたね。(これも食べられず……うくく)

和食チームと一緒に、寿司も準備しましたが、今年はノロウイルスなんかの問題があるので、ちらし系や茶巾寿司を主体に。

握りは、外国でも人気で見たことがある方も多かったようですが、さすがにちらしや押し寿司、茶巾寿司なんかは見たことがなかったらしく、かえって好評でした。

仏国のTVの仕事をしているフランス人女性が、珍しそうに写真を撮ってたのが印象的でした。(「萌え~」とか言ってたけど、なんか日本の文化が間違って紹介されてないか心配っす)

その後は、絵本の読み聞かせ。神父様のお許しをもらって、拙著「王様と金貨」と、「小さなつばめとりんごの木」を朗読。

事前に原稿を渡しておいたのだけれど、英仏伊韓中の各国語に翻訳されているのにはびっくり。

自分の言葉に共感してくださって、色々な人が動いてくださるのは、ありがたい限りで、なんか涙でました。
お子さんだけじゃなくて、大人の方や外国のゲストの方も真摯に聞いてくださって、なんだか不思議な空間になりましたね。

ほんの数十人がわずかな時間を共有できただけだけど、生まれた国や、それぞれの信条やおかれている社会的な立場も違うのに、一つになれる瞬間というのは、不思議なものです。

最近、世の中きなくさいにおいが漂ってるけど、少しでもこういった穏やかで、みながお互いの立場を尊重できて共有できる時間が増えるといいなあ……などと柄にもないことを考えたりしました。

ふだんおちゃらけてますが、たまにはそんな真摯な気持ちになってもいいでしょう。うむ。

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December 18, 2006

携帯サイトもよろしくです

すっかり忘れてましたけど、イプシロンカフェの携帯サイト版って
ヤフーモバイルさんのカテゴリとか、リクルートさんの
R25式検索のカテゴリにも登録していただいてますね。
ありがとうございます。

ご報告忘れててスミマセン。
何しろ、つい1年ほど前までフロッピーで原稿を出版社に送っていた
デジタルドリフターズ(時代についていけない漂流者・私が命名)でしたので、
なかなかサイトの改装まで手がまわらなんだ。

いちおう、こんな泡沫物書きでも、12月は依頼があって、締め切りラッシュが
続いてます。自分のサイトの再構成とかもやりたいのですけど、優先しなきゃいかんことって山積みでして。作品書いたりとかさ。

そそ、PCサイトに載せてる未刊行作品とか、携帯サイトでも読めるように移行してます。
僕は、ネット掲載の作品って、ほとんどPCで読むんだけど、10代とか20代の人は、携帯で読むことが多いみたいだしね。

よく考えたら、ネットにも乗っけてない作品とか結構あるんだよね。
そういう作品も再編成して、載せたいと思っています。

PCサイトの方も、改装中の部分が結構あるのだけれど、コンセプトを練り直して
おされに改装したいと思いますので、よろしくね。

そそ、携帯サイトはこちらからアクセスできますので、よろしくです。

Qrcode1

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December 13, 2006

おひるごはんを食べると

最近、一日二食の生活を送っている。
ほとんど昼食はとらない。
例外があるとしたら、イベントで飲み食いしたりするときとか、取引先とランチミーティングする時くらいかな。(特に外資系の法人はこういうイベントが多い。日本的に言えば、就業後に居酒屋で飲んで親睦を深めるような感じでしょうか)

でね、最近気づいたんだけど、昼食取るとさあ


めちゃめちゃ眠くなるのは僕だけ?

おひるごはんを一口でも食べると、耐えられないくらいの睡魔が襲ってきて、全く仕事にならなくなる。

時間で動いていらっしゃるお仕事の方とか、こういった時どうなさってます?

なにかいい方法があったら、ご伝授ください
よろしくお願いいたします(^^;)

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December 04, 2006

パンやさんになったミケ

ぼくはミケ。
ことしのはるに、うまれたこねこだよ。
パパとママと、きょねんうまれたおにいちゃんと、おねえちゃんたちとくらしてるんだ。
でもね、ぼくはいつもひとりぼっち。

おにいちゃんやおねえちゃんたちは、はしるのがはやい。
でも、ぼくはのろまだから、いつもあそんでもらえない。

おにいちゃんやおねえちゃんたちは、おさかなをつかまえるのがじょうず。
でも、ぼくは、みずたまりのおみずもこわいから、おさかななんてつかまえられない。

「やあい、やあい、のろまでこわがりんぼ」

おにいちゃんやおねえちゃんたちは、いつもそういって、ぼくとあそんでくれない。
パパやママも、のろまでこわがりんぼなぼくが、すきじゃないみたい。

おうちのなかでも、ぼくがいると、いつもみんな、つまらなそうなかおをするんだ。

おともだちもできないから、ぼくはいつもひとりであそぶのがすき。
ぼくはねんどであそぶのがすきなんだ。

ねんどをね、どんなかたちにすることもできるんだよ。
まえあしでね、なんどもねんどをふんで、おおきなかたまりにして、それからいろんなかたちをつくるんだ。

きょうも、おにいちゃんやおねえちゃんにあそんでもらえなくて
ねんどで、だいすきなロバのおじいさんのかたちをつくってあそんでた。
そしたら、ほんとうに、ロバのおじいさんがおさんぽにやってきた。

「やあ、ミケちゃん、こんにちは。なにをしているの?」
「ねんどであそんでるの。ロバのおじいさんをつくったの」

「おやおや、ねこちゃんにしてはめずらしいね。ねこちゃんは、おさかなをつかまえたり、きのぼりをしたりするのが、すきなこがおおいんだが」

ロバのおじいさんは、そういって、しろいまえあしでおひげをなでた。
おじいさんは、ぼくがつくったねんどがきらいなのかな。
せっかくロバのおじいさんのかたちをつくったのに。ぼくはがっかりしちゃった。

「でも、ずいぶんじょうずだね」
「ほんと?」
「うん、おひげのところがそっくりだ。おじいさん、とてもうれしいよ。ミケちゃん、ありがとう」

「ほんと? ほんと? ばんざあい」
「おやおや、ミケちゃん、いったいどうしたんだい?」

 ぼくは、ほめてもらえたのがうれしくて、ロバのおじいさんに、おにいちゃんやおねえちゃんに、あそんでもらえないことをはなした。かけっこや、おさかなをつかまえるのがすきじゃないこともはなした。

ねんどであそぶのだけが、とくいだっていうこともはなした。

「そうかそうか。ねこだから、かけっこやおさかなとりがじょうずじゃなきゃいけないなんてきまりはない。ミケちゃんは、ねんどあそびが、だいすきなままでいいんだよ。おにいちゃんやおねえちゃんから、あそんでもらえないからって、がっかりすることはない。

よくかんがえてごらん。おにいちゃんやおねえちゃんは、ミケちゃんみたいに、ねんどをじょうずにこねることはできないだろう?」

「うん、でもね……ほんとうは、おにいちゃんやおねえちゃんとなかよしになりたいんだ。おさかなとりや、かけっこがじょうずになったら、ぼくのことをすきになってくれるかなあ」

「いいことがある。ねんどのかわりにパンをこねなさい」
「パンをつくるの?」

「そうさ。おじいさんがつくりかたをおしえてあげよう。ただのパンじゃないぞ。ねんどでじょうずにかたちをつくったみたいに、パパやママや、おねえちゃんやおにいちゃんのかたちをしたパンをつくるんだ。そしたら、きっとなかよしになってくれるよ」

「ほんとう?」
「ほんとうさ、じゃあ、おじいさんがつくりかたをおしえてあげよう。おじいさんのおうちにいらっしゃい」

それから、ぼくは、ロバのおじいさんのせなかにのって、おうちにいった。そしておじいさんからパンのつくりかたをおそわった。

さいしょはむずかしかったけど、すぐにじょうずになった。ねんどをこねるみたいに、パパやママや、おにいちゃんやおねえちゃんのかたちをじょうずにつくった。

「おやおやずいぶんじょうずにできたね。じゃあ、やいてみようか」

ロバのおじいさんにてつだってもらって、ぱんをかまどのなかにいれたら、すごくいいにおいがしてきた。
「さあ、もういいはずだぞ」

ロバのおじいさんがそういって、かまどのなかからパンをだしてくれた。
だいせいこうだった。パパ、ママ、おにいちゃんやおねえちゃんにみんなそっくりだった。

「これはすごくじょうずにできたねえ」
「パパやママやおにいちゃんやおねえちゃん、よろこんでくれるかな? なかよくしてくれるかな?」

パンはじょうずにやけたけど、ぼくはしんぱいだった。だってまだ、いちどもあそんでもらったことがないんだもん。

「だいじょうぶ。ぜったいによろこんでくれるよ。さあ、おそくなったから、おうちにつれていってあげようね」

ロバのおじいさんのせなかのうえにのって、おうちまでつれてきてもらった。
だけど、パパやママにあう、ゆうきがなかなかでなかった。

「だいじょうぶ。このパンさえあれば、パパもママも、おにいちゃんもおねえちゃんも、みんなよろこんでくれるよ。げんきをだして」

おじいさんにいわれて、ぼくはおうちのなかにはいった。

「ミケ、どこにいってたの、こんなにおそくまで」
ママにしかられた。やっぱりみんなとなかよくしてもらえないのかな。

「だいじょうぶ。ゆうきをだして」
でも、そのとき、ロバのおじいさんがいってくれたことをおもいだしたんだ。だから、ゆうきをだして、ママにいってみた。

「あのね、パパとママと、おにいちゃんたちと、おねえちゃんたちにプレゼントがあるの。つくるのにじかんがかかったから、おそくなったの」

ぼくはそういって、パンをひとつずつテーブルのうえにおいた。パパのかお、ママのかお、とらぶちのおにいちゃん、さばとらのおにいちゃん、ちゃとらのおねえちゃん、みんなのかおのかたちをしたパンを一つずつおいた。

「わあ」

みんながそういった。おこられるのかな。そうおもってつい、めをとじちゃった。でもおこられたりしなかった。

「すごいねえ、ミケちゃん。ありがとう」

パパもママも、おねえちゃんもおにいちゃんもはしってきて、みんな、ほっぺにすりすりしてくれた。うれしくてなみだがでちゃった。

「なんだか、たべるのがもったいないね」

パパがそういってくれた。なんだかげんきになったから、もっとゆうきをふりしぼって、パパとおはなしした。

「パパ、あのね、ぼくね、おおきくなったら、パンやさんになりたい。おにいちゃんやおねえちゃんたちみたいに、かけっこやおさかなとりは、いくらがんばってもうまくならないし、すきじゃない。でもパンなら、すごくじょうずなものをつくれるよ。パパはおさかながとれるようになれっていってくれたけど、ぼくはパンがつくれるようになりたい」

そういうと、パパもママもすこしこまったかおをした。でも、すぐにいいよっていってくれた。おにいちゃんもおねえちゃんも、ほめてくれた。ぼくは、はじめてみんなからほめてもらえて、すごくうれしくなった。

「じゃあ、ばんごはんは、ミケがつくったパンをごちそうになろうかな」

パパがそういうと、ママもおにいちゃんやおねえちゃんも、さんせいしてくれた。

みんなでなかよくテーブルにすわって、パンを食べた。

「おいし~い」

「おにいちゃんたちがとってきてくれた、おさかなといっしょにたべるともっとおいしいね」

ぼくがそういうと、おにいちゃんたちがわらった。
そのひ、ぼくは、はじめて、おにいちゃんやおねえちゃんたちと、まるくなっていっしょにねた。すごくすごくしあわせだった。

それから、ぼくは、まいにちおにいちゃんやおねえちゃんとあそんでもらえるようになった。パパもママも、おさかなとりやかけっこがじょうずになれっていわなくなった。

それどころか、ぼくがつくったパンをおいしいっていってたべてくれるんだ。すごくたのしいよ。

さいきんはね、おにいちゃんやおねえちゃんのぶんだけじゃなくて、もりのみんなのぶんもパンをやくんだよ。

ぼくは、もりのパンやさんになるんだ。

まいあさパンをやくと、りすさん、くまさん、うさぎさん、そしてみんなが、おいしいっていってパンをたべてくれるんだ。おともだちもたくさんできて、とてもしあわせだよ。
こなだらけになって、まっしろになっちゃうのが、ちょっとこまるけどね。

おにいちゃんたちみたいに、かけっこやおさかなとりは、へたっぴいのままかもしれないけど、ぜんぜんへっちゃら。

ぼくは、せかいでいちばんパンをつくるのがじょうずなねこになるんだ。

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絵本の追い込み

とうに福岡から帰ってきてたのですけど、更新が遅れてスミマセン。

絵本「王様と金貨」の製作追い込みに入ってて、ちと、煮つまりモードだったもので。
今回はセルフプロデュースなので、原稿書く以外にも、編集とかデザイン・販促までやらないといけないので、結構大変だったりしてます。

とはいえ、本を作っていて一番楽しい時期なんでしょうけどね。

今回は、書店流通させない限定500部という、文字通りレアな本になるのですけど、早くも国内外からお問い合わせをいただいていて、有難い限りです。
余っちゃったらもったいないなあとか思っていたのですけど、なんだかお買い上げを希望されるみなさま全員にお届けできるかどうか心配になってきました。

外国の方から、ほしいというお問い合わせが増えているのですけど、なんか本の代金よりも、郵送費のほうがかかっちゃいそうなんで、どうしようかなあとか考えてます。

とりあえずクレジット決済代行会社さんとか、コンビニ払いの会社さんと提携とかを考えていますが、今しばらくお待ちくださいね。改めてお知らせさせていただきます。

そうそう、できれば通販とかではなくて、直接手にとった後、お買い上げになりたいとお考えの方もいらっしゃると思いますので、書店さんや雑貨屋さん、CDショップさんなど、委託販売を検討していただける法人様からのお問い合わせもお待ちしております。

関心をお持ちいただいた法人様、お気軽にメールにてお問い合わせくださいませ

(委託販売にあたっては、販売手数料をお支払いさせていただいての契約となりますが、なにぶん、500部限定の書籍なので、たくさんの法人様からお問い合わせいただいた場合、ご希望の冊数をお預けすることができない場合もございます。あらかじめご了承くださいませ)

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